去勢手術の方法は?
ねこちゃんの場合、睾丸の皮膚を切開して左右両側の精巣を切除します。(通常は日帰り手術になります。)
これによって繁殖能力がなくなり、雌猫を妊娠させることができなくなります。
いつ行うべき?
雄猫は、個体差はありますが、およそ生後9ヵ月で性成熟に達するとされています。
したがって、これよりできるだけ早期に行うことが推奨されています。
ただし、生後3ヵ月以前では麻酔の安全性に欠けるため、実際には生後4~6ヵ月頃に行うことをおすすめします。
去勢手術のメリット・デメリット
メリット
・望まない妊娠をさせることがなくなる
・雄性ホルモンが関与する問題行動の予防と改善
(攻撃性、スプレー行動)…*1
・精巣の病気が防げる(腫瘍、感染症など)
デメリット
・全身麻酔になる→麻酔のリスクがある
・肥満になりやすい…*2
*1 去勢によって防げる&改善する問題行動
・スプレー行動…尿マーキングは雄性ホルモンの影響の強い行動であるため、
去勢手術によってこの行動がなくなることが期待できます。
去勢手術によって尿マーキングの90%が改善したという報告もあります。
・攻撃性…攻撃性についても去勢手術により予防・改善の可能性があります。
これによってケンカによる咬み傷が減るため、咬み傷から感染する猫白血病や猫エイズといった
病気のリスクも減らすことができます。
⇒これらの行動は年齢に関係なく去勢手術によって改善がみられるとされています。
ただし、違った原因でこれらの行動を行っている場合は改善が見られないこともあります。
*2 去勢手術をすると肥満になりやすい?
去勢手術をすると、テリトリー(縄張り)意識や運動量の低下により、必要カロリーが15~25%減少するとされています。
よって、手術前と同じ食事量にしていると肥満になる傾向があります。
⇒去勢手術をした後はきちんと食事管理をしましょう。
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